コンサータについて。
中枢神経刺激薬
=【中枢神経を刺激することで脳の覚醒度を上げる薬】
【中枢神経を刺激すると??】
注意力・集中力を上げます。不注意症状の改善の他、多動性や衝動性症状の改善効果もあります。
具体的には主に脳のドーパミンを増やすことでこれらの効果を発揮すると考えられています。またノルアドレナリンを増やす作用もあり、これも症状改善に役立っている可能性があると言われています。
中枢神経刺激薬はADHDの治療薬として有用なお薬ですが、同時に問題点もあります。それは「耐性」「依存性」が生じる可能性があり、これらの理由から乱用につながりやすいということです。
ちなみに耐性とは、お薬を使い続けていると次第に身体がお薬に慣れてしまい、効きが悪くなってくることです。依存性というのは、お薬を使い続けていることで心身が次第にそのお薬に頼りきってしまうようになり、お薬を止められなくなってしまうことです。依存性が出来てからお薬を止めようとすると落ち着かずソワソワすイライラするといった精神症状が出現したり、あるいは震えや頭痛、しびれなどといった身体症状が出現してしまい、お薬を止めるのが困難になります。
このように耐性や依存性が形成されるとお薬をより多く欲してしまうようになり、お薬を乱用してしまうリスクが高くなってしまうのです。
中枢神経刺激薬というのは脳の覚醒度を上げるお薬であり、これは要するに「覚せい剤」と基本的な作用は同じです。覚せい剤には耐性と依存性があり、その乱用はしばしば社会的に問題となっています。中枢神経刺激薬にも覚せい剤と同じようなリスクがあるのです。
更に困ったことにADHDという疾患は、依存になりやすい傾向があります。実際ADHDの方は合併症としてアルコール依存症やギャンブル依存症の方が少なくありません。それは衝動性という症状によって我慢ができなかったり、社会的に苦労することが多くつい薬物に手を出してしまいやすいという理由が挙げられます。そのためADHDの方に依存性のあるお薬を投与するのは、リスクもある行為になるのです。
中枢神経刺激薬はADHDの治療において有用なお薬なのですが、このような問題もあるのです。
0コメント